実施報告

2022.11.08
アートラボぎふ

写真実技講座-BUNTSU 2- 実施報告

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昨年に引き続き、写真による文通を通して想いを伝える写真の撮り方を学ぶ写真実技講座(2回シリーズ)を開催しました!


【開催概要】

◆日時  【第1回】令和4年7月30日(土)・31日(日) 11:00~16:00  ※いずれか1日の参加

     【第2回】令和4年10月1日(土) 11:00~17:00

◆会場  【第1回】飛騨市文化交流センター(飛騨市)

     【第2回】ぎふ清流文化プラザ(岐阜市)

◆講師  野村佐紀子氏(写真家)

◆参加者数  32名


◆内容  週替わりで違うテーマにまつわる写真を撮影して文通相手と交換し、最後に自分の撮影した写真と文通相手の写真で1冊の写真集を制作する講座を開催しました。参加者が写真で文通をする相手は、あらかじめ参加者が撮影した第1週目のテーマ写真を見て、第1回開催時に気に入った相手を選びました。

今回はTASCぎふ(岐阜県障がい者芸術文化支援センター)の協力を得て、障がいのある方にもご参加いただきました。第1回目で講師が参加者のポートレート写真を撮影しますが、どうしても参加することが難しい方のために、講師は第1回目前日と第2回目2週間前の9月17日にも岐阜にお越しいただき、ぎふ清流文化プラザ(岐阜市)ほかでポートレートを撮影していただきました。  

【第1回目】

会場は飛騨市古川町にある飛騨市文化交流センターです。一帯は飛騨市美術館や古川町公民館(総合会館)など文化施設が集まっているエリアで、各施設をつなぐ中庭には「中垣勝久彫刻庭園美術館」が整備され、随所に氏の彫刻作品が設置されており、気軽にアートに触れることができる空間となっている。当日は、「清流の国ぎふ」マスコットキャラクターのミナモも応援に駆けつけてくれました。

第1回は7月30日(土)と31日(日)のいずれか都合の良い日に参加いただくこととし、30日(土)には飛騨市の会場に足を運べない参加者には、岐阜市にあるぎふ清流文化プラザや参加者のご自宅等とリモートで結び、オンラインにより講座に参加いただきました。

最初に、講師から週替わりで撮影してもらう写真のテーマの説明がありました。①果物、②あなたが今日見つけた、独り占めしたいもの、③一番長く座っている椅子、④一番好きな人、⑤今日の朝ごはん、⑥まるいもの、⑦私だけの秘密基地、⑧夜8時にあなたに見えているもの、⑨生まれて最初に見た風景、⑩夢の10テーマです。参加者が各テーマに沿った写真を毎週撮影し、アートラボぎふ事務局にデータを送付して、事務局から写真を印刷したポストカードを双方に郵送する形で文通を行うもの。それを10回繰り返して、お互いに文通相手が撮影したポストカードを受け取り、第2回目の講座でそれらを1冊の写真集にするもの。

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次に、各参加者にあらかじめ撮影して送ってもらった第1週のテーマである「果物」の写真をスライドに投影し、参加者から自身の写真について説明を受けました。続いてその場に参加していない方の写真も投影し、ピンと来た写真の方を文通相手として選ぶ作業を行いました。

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昼食休憩をはさんで午後からは館内で講師による参加者のポートレート撮影です。照明の光を反射させて眼に光の点が映るようにとの光のとらえ方なども教えてもらいながら、参加者が交替でレフ板や照明器具、背景の白板を持ちました。参加者は2班に分かれ、一つの班がポートレート撮影をしている間、もう一つの班は飛騨市役所まちづくり観光課の齋藤課長の案内で「飛騨古川まつり会館」や「瀬戸川と白壁土蔵街」など観光スポットを巡りました。

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【第2回目】

第2回目は場所を変えて岐阜市にあるぎふ清流文化プラザで10月1日(土)に開催しました。文通相手と会うのは今回が初めて。二人が同じテーブルに座り、相談しながら写真集の制作に取り掛かります。あらかじめ事務局で各テーマごとに3種類の大きさのプリント写真を用意し、それを参加者自身が撮影した写真を見開きページの左側に、文通相手から送られてきた写真を右側に各10枚づつを台紙に貼ります。台紙は、社会福祉法人岐阜アソシアさんのご協力により点字新聞として使用した廃紙を再利用しました。そして、講師に撮影してもらった自身のポートレート2種類を表紙に、文通相手のポートレート2種類を裏表紙にそれぞれ組み合わせた計4種類の中から気に入ったもの一つを表紙・裏表紙として写真集を完成させました。左開きの表紙が本人のポートレートで、中を開くと左頁に本人が撮影した写真、右頁に文通相手が撮影した写真がそれぞれ10テーマ分収まり、裏表紙が文通相手のポートレートとなります。

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昼食休憩をはさんで午後からは、10のテーマごとに参加者が撮影した写真と文通相手の写真を順次スクリーンに映し、参加者が写真に込めた想いや文通相手から送られてきた写真への感想などを発表しました。写真を通して相手の想いや考えなどを想像するのが楽しかった、次はどんな写真が届くのかと毎週楽しみにしていた写真が届かなくなることの喪失感を味わったなどの感想が聞かれました。

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完成した写真集は、参加者が文通した写真と講師に撮影してもらったポートレートとともに、11月3日(木・祝)から7日(月)までの間、ぎふ清流文化プラザで開催される「いろんなみんなの展覧会」(主催:岐阜県、(公財)岐阜県教育文化財団・TASCぎふ)会場に展示して、多くの来場者の皆さんにご覧いただきました。

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◆参加者の声  「素敵なポートレートを撮っていただけて嬉しかった」「テーマをもって写真を撮るということがいろいろ考える機会となり楽しかった」「同じテーマでもいろいろな個性を感じた」「知らない方から毎週お手紙が届く楽しみ、ご本人と会える楽しみが最高でした」と、プロの写真家に自身のポートレートを撮影してもらえた満足感と、見知らぬ相手との写真だけの文通を通した楽しさを実感いただいた満足度の高い講座となりました。

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